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頑張る期間は設定する!五月病に必要なマインドセット

頑張る期間は設定する!
五月病に必要なマインドセット!

Summary
●慣れようと頑張ることで症状が出てくる
●1~3ヶ月を目安に期間を定める
●「仕方がない」とラフさを持つことも大事


春は新しい環境や人間関係が始まり、環境の変化が起こりやすい時期。その環境に慣れるための頑張りが積み重なることで、やる気が出なかったり、眠れなくなったりする症状が現れてきます。それらの症状はGWが明ける頃、5月に現れやすいことから『五月病』と言われますが、実は適応障害と呼ばれる精神的な症状のひとつだということをご存知でしたか?

そのままにしておくとうつ病に進行する可能性もあるため、五月病との向き合い方について内科医の正高佑志先生に伺います。

正高佑志先生
1985年京都府生まれ。熊本大学医学部医学科卒。『一般社団法人GREEN ZONE JAPAN』代表理事として、大麻草の安全性や有用性に関する啓発活動に従事している。難治てんかん患者へのCBDの有効性に関する追跡調査と学術報告を行い、大麻取締法改正への道筋をつけることに貢献した。著書に『お医者さんがする大麻とCBDの話』(彩図社)、『CBDの教科書』(ビオマガジン)がある。

慣れようと頑張ることで症状が出てくる

―五月病とは具体的にはどんな病気になりますか?

進級・進学、就職や人事異動による新しい部署での勤務など、4月は新生活が始まり、これまでの生活環境から変化していきます。その変化に適応しようとする頑張りが積み重なり、無気力や不眠といった症状として現れやすくなるのが5月であることから、五月病と呼ばれています。医学用語では適用障害と呼ばれる精神的な症状になります。

―五月病という通称からは、疲れやすいくらいのライトな印象がありますが、適応障害に該当する症状なのですね。

はい。例えば、熱が出るのは身体からの「休んでください」というサインだとした場合、適応障害の症状も同じで「無理をしています。休んでください」ということ。適応障害の症状をそのままにしておくとうつ病に進行するケースもあり、自分ではコントロールできないからこそ病気になってしまいます。適応障害の代表的な症状としては不眠です。眠れなくなってきたら、黄色信号だと思ってください。

睡眠は一番のストレス解消法です。寝ることによってマインドがリセットされますし、心のタフネスが回復していきます。逆を言えば、しっかり眠れているとメンタルの病気にはなりにくい。それくらい、心身の健康維持には睡眠が必要です。

1~3ヶ月を目安に期間を定める

-入学、進学、入社、転職などによって環境の変化が訪れますが、そういう時は一定期間継続することが前提にあると思います。そんな中で五月病の症状が出てきた場合、どのように付き合っていくのがいいでしょうか?

適応障害はその環境が要因となっているため本質的に改善をしようと思うと、環境を変える、自分の身の置き所を替えることが大事になります。とはいえ、職場環境や人間関係をすぐに変えることは難しいので、1~3ヶ月を目安にその環境に適応できるかどうか様子を見る期間を設けたうえで、専門機関を受診して処方薬を服用する、睡眠が得やすくなるように工夫をする、たとえば湯船に浸かる、温かい飲み物で体を温めるといった習慣は睡眠前のリラックスに効果的です。また、アロマの心地よい香りは質の高い睡眠を助けてくれます。

また、CBD製品には香りがあるタイプもありますが、その中でもレモンの香りを形成する成分のひとつであるリモネンはスッキリ爽やかな香りで、リラックスタイムにおすすめです。『ボタニカルCBDフレグランス ネムリラシトラス』など、レモンの香りのアイテムならよりいいと言えます。

「仕方がない」とラフさを持つことも大事

―新生活に限らず、現代はさまざまな変化が起こりやすいと思うので、症状がある、ないにかかわらず、自分に合った対処法を持っておくことは大切だと思いました。

はい。SNSの種類ひとつとっても、トレンドがどんどん移り変わっているくらい、現代社会は適応していかなければならないことが多すぎると思います。ただ、人間の遺伝子は原始時代から変わっていないため、現代のように急速な変化に対応するための装備は備わっていません。それは、誰もが適応障害になりやすい状況だと言えます。

その状況の中で暮らしていると、起きる変化すべてに「適応しなくては……」という気持ちが出てきやすいと思います。もちろん、ストレスを感じる中でも頑張ってやり切った先に見えてくることはあると思いますし、そのことが経験となって自分自身を強くしてくれることもあると思います。

ですが、「ここは無理」とある種の諦めを持つこと、「これは仕方がない」とラフさを持つことも現代においては必要なマインドセットだと言えます。