心地いい暮らしを送るスペシャリストたち Vol.33 ネイルアーティスト/LaShade ディレクター MIHOさん
心地いい暮らしを送るスペシャリストたち 2026.03.04
今回の『心地いい暮らしを送るスペシャリスト』は、レディー・ガガやビヨンセなど、多くのセレブリティのネイルを担当するネイルアーティストのMIHOさんです。
MIHOさんが考える心地よさ、オリジナルブランド『LaShade(ラシェード)』を通して伝えたいことなどを伺いました。
価値観の違いを理解して、暮らしやすくなった

-ネイルアーティストとしてロサンゼルスを拠点に活動されていますが、これまでの歩みを教えてください。
当時働いていたネイルサロンがロサンゼルスに店舗を出すことになり、その立ち上げのため2012年にアメリカに渡りました。実は、その話がいただいた直後は断ろうと考えていたのですが、「人生は1回だから、こんなチャンスはないだろう」と思って、行くことを決めました。
その2年後にネイルアーティストとして、ロサンゼルスで独立しました。
-当初は、日本との違いに驚くこともあったのかなと想像しますが、ロサンゼルスでの暮らしはどうですか?
さまざまな違いを理解するまでは、けっこう大変でした。例えば、私にとって当たり前の日本の常識や会社の常識は通用しません。文化も宗教観も違うので、日本の常識はロサンゼルスでは非常識なこともあります。育った環境や受けてきた教育などが違えば、常識や当たり前が違うのは、それこそ当たり前です。この違いはひとりひとりの価値観だということに気がつきました。
仕事に対しても、その違いが理解できるようになってからは無駄なストレスがなくなり、「私も自分らしく生きてみよう」と思えるようになりました。
-やはり、ネイル事情も違いますか?
はい、違いはあります。例えば、日本にはニュアンスネイルのような繊細で曖昧さを楽しむデザインが人気ですが、アメリカでは左右対称やフレンチのようなラインが美しく際立つもの、フォルムや仕上がりの完成度がはっきり伝わるデザインが好まれる印象です。
私がロサンゼルスに渡った2012年はもっと細かいデザインが流行っていて、ジャパニーズネイルアートという言葉が定着しているくらい、日本のネイリストが得意とするデザインです。VOGUEやELLEなどのファッション関係者の中でもジャパニーズネイルアートという文化が広がり、私の作品も口コミで知っていただけるようになりました。

-レディー・ガガやビヨンセなどのネイルをご担当されているネイルアーティストとして第一線で活動しながらも、2025年にウェルネスネイルブランド『LaShade』を設立されています。ネイル領域でのウェルネス視点は珍しいよう思います。
アメリカでは、何を食べるか、何を着るか、どこで作られているのかを気にします。ネイルのお客さんからも、「これはどこの商品?」と聞かれることが多かったです。「メイド・イン・ジャパンのジェルとブラシだよ」と答えると、「なんの毛でできているの?」とブラシの毛についても聞かれます。ネイルポリッシュを落とす時は、「そのリムーバーはノンアセトン?」と、そういう会話が自然と行われます。
そういうやりとりを通して、見た目の美しさだけではなく、内面の美しさについて教えてもらいました。そこからウェルネスの考え方を大切にしていきたい思うようになったことが、『LaShade』につながっています。
日々の積み重ねが特別になる

-MIHOさん自身が実践しているウェルネス法はありますか?
具体的な方法では、CBDアイテムに助けられています。もともと頭痛持ちなので、ロサンゼルスの友達が教えてくれました。その後、日本出張の時にビープルフェスで『チルミント』と出会って、整体のような形でタッチアップさせていただいたら、すごくすっきりとしたことを覚えています。以来、バームとロールオンをセットで持ち歩いているくらい大好きです。
CBDアイテムを使っていてすごく不思議に感じているのは、目覚めたい時に取り入れるとすっきり感があり、成分の働きとして理解できるのですが、寝る前に取り入れてもすごく心地いいことです。日本とミーティングをする時、子どもたちが寝てから行うので、時差のことも考えるとロサンゼルスは深夜1時や2時になることが多いです。ミーティングが終わった後は頭が重くなることもあるのですが、『チルミント』を塗るとぱ~っと抜ける感じがあって、そのまま眠れます。

あとは、気持ちの整え方を大切にしています。忙しい毎日の中でも、自分がどう在りたいかを意識しています。
仕事柄、週末に撮影が入って家族と一緒に過ごせないこともありますし、日本で仕事があると2週間会えないこともあります。夫とは仕事も一緒していてリスペクトし合いながら、協力し合いながらいいバランスで関係性を築けています。子どもたちには寂しい思いをさせているところがありながらも、私の姿を見て誇らしいと思ってくれているのを感じています。だからこそ、家族と過ごす時間は“ながら”ではなく、しっかり向き合う。
そのメリハリを大事にしています。
「大変だね」と言われることもあるのですが、私は大変だという自覚はありません。むしろ、「そのほうが楽しい!」と思っています。できていないことも山ほどあると思いますが、できないことにフォーカスして自分を責めることはせず、「頑張ったね」と認めること、褒めることを大事にしています。年に1回のご褒美としての旅行も素敵だと思いますが、毎日の「頑張ったね」を積み重ねることも自分らしくいられる力になっていると感じています。
ネイルを健康的に楽しむ

-これからのMIHOさんの活動について教えてください。
ネイルアーティストとして作品を届けていくことはもちろんですが、2025年に立ち上げた『LaShade』を通して、ウェルネス志向のネイルを広めていきたいです。
ネイルにはすごいパワーがあると思います。爪がかわいくなると自然と気分がありますよね。見た目の変化は、想像以上に心にも影響していると感じています。だからこそ、健康をベースに楽しんでほしいです。
多くの人がネイルを好きで楽しんでいるはずなのに、定期的に「爪を休ませるため」とネイルをしない期間を作ることがあります。これまでのジェルネイルは、つける時に爪を削ったり、オフの際にアセトンを使用したりする工程が一般的だったため、ネイルを楽しむことと爪への負担を気にすることが、どこかセットになっていた部分もあったのかなと思います。だからこそ私は、“ノンダスト・ノンアセトン・ノンサンディング”の新世代ジェルネイル『LaShade』を広げたいと考えました。
爪を削らず、強い溶剤に頼らずにネイルを楽しめる。そういう選択肢があることを、もっと多くの人に知ってほしいんです。この選択肢が増えることで、ネイルの楽しみ方はもっと広がると考えています。
そして、ネイリストが憧れの職業になることも重要です。私が2012年にロサンゼルスに行った時は、ネイリストではなくマニキュアリストで、爪を切る人だと思われていました。ネイルの価格もすごく安かったですが、倍の価格を設定する代わりにラグジュアリーなサービスを続けたことで、ネイルアーティストという職業が浸透し、地位が上がりました。撮影現場でもネイルに予算はついていませんでしたが、今ではしっかりと予算があります。

日本でも、ウェルネス志向でネイルが楽しめること、ネイリストもハッピーに働けて、しっかり稼げるように、私自身の活動と『LaShade』を通して実践していきたいです。
PROFILE
ネイルアーティスト/LaShade ディレクター MIHOさん
専門学校卒業後、東京のネイルサロンに勤務。同サロンの海外進出にともない渡米し、ロサンゼルスでの店舗立ち上げに携わる。その後、ロサンゼルスで独立し、レディー•ガガやビヨンセなどを顧客に持つ、セレブリティネイルアーティストとして活動する。2025年にはオリジナルブランド『LaShade(ラシェード)』を立ち上げ、同年12月には、“The New Standard in Nail Wellness”をテーマに、フラッグシップネイルスタジオを表参道にオープン。
Instagram @mihonails
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