心地いい暮らしを送るスペシャリストたちVol.13 治療家 JIN(じん)さん
心地いい暮らしを送るスペシャリストたち 2022.11.15
はじめに治療家というお仕事について教えてください!
簡潔に言うと、身体も心も整える仕事です。治療家として24年ほど活動していますが、治療の根本にあるのは、人を元氣にすること。マッサージには癒しの効果があるのですが、治療というのは科学なんです。
この科学というのがすごく難しいのですが、例えば、白湯を飲むことも治療になります。僕が診ているアスリートのみなさんは、歯を磨いてから白湯を飲みます。口の中にはバクテリアがたくさんいて、身体が酸化している人ほど指先、足先にまでバクテリアが入っていて疲れやすかったり、ケガをしやすかったりします。白湯を飲む前に歯を磨くことでバクテリアをある程度取ることができ、末梢神経が正常に働きやすくなります。なおかつ白湯を飲むことで、免疫器官のひとつであるパイエル板が温まり、体内に侵入した細菌などの異物を捕食して抗原や免疫情報を見つけ出す白血球の一種であるマクロファージが出てきます。それは、身体の免疫機能、いわゆる生命力が高まることにつながります。だから、白湯を飲むだけでも治療になります。
ただ白湯を飲むだけでいいのですか?何かポイントはありますか?
白湯を飲んで、「あ~リラックスした」となると、それはリラクゼーションになってしまうのかもしれないけど、白湯を飲むことによって起こる身体的な理論などを知っておくと、もたらされるものを変わってきます。科学的に身体のことを知ることによって、同じ白湯を飲むという行為だったとしても、それが治療になっていきます。それはマッサージにも同じことが言えます。
何事も“意識して”行うことが大切ということですね。
はい。痛みがある場合、痛みを除去してマイナスからゼロにすることが、今までの治療だったと思います。そして、ゼロからプラスに持って行くことがパフォーマンスアップにつながります。
具体的に話しますと、痛みが起こる要因としては、4割が筋肉の使い方やもともとの筋肉の体質、4割が食事の内容や食べ方。そして残りの2割が精神的なものや霊的なものなんです。僕が考える治療はそのすべてを整えることです。
だから、スーパーブレイントレーニングといって脳の思考を変えていくことも治療の一環ですし、メンタルトレーニングもやりながら呼吸法だけで痛みが取れる場合もあります。また、未来を想像して描くだけでパフォーマンスが上がって絶好調になることもあり、それも治療だと考えています。
さらには、よく噛んで食べることを知るのと、知らないとでは大きく変わってきます。食べ物の選び方、その選んだ食べ物にはどんなパワー(栄養素やその働き)を持っているのかを知ることも大切です。
例えば、「ジャンクフードが食べたい」と思ったときは、自分の波動(生命力、エネルギー)が弱っている、精神的に弱っていると、選んだ食べ物から判断することができます。精神状態も、食べ物も、身体の使い方もすごく大事なので、そのすべてのバランスを整えることが重要だと考えています。
トータル的に整えていくという中で、精神面だけではなく、霊的なことが含まれているのが興味深いです。
そこは奥が深いです。例えば、身体の右側に不調が出てくる場合は、未来に不安があることが多く、男性関係で問題が起こることもあります。左側が不調だと、女性関係の問題や過去を引きずっているという場合も。さらには、「なんでこのタイミングで痛くなるの?」というのも重要で、痛みで知らせてくれていると考えます。こういう話は、あと8時間は必要になりそうです(笑)。
もっとお伺いしたいところですが、またの機会ですね……。では、今の治療スタイルになったきっかけはありましたか?
筋肉だけを診ていた時期もありました。その頃は、治療は身体を整えることだけだと思っていたのですが、オリンピックに出場する選手のトレーナーとして、多くのアスリートやいろんなタイプの経営者を診ていく中で、「しっかりケアをしたのに、なんか上手くいかない……」ということがあって、そこから見えない世界というか精神面、霊的なことの大切さにも氣が付きました。
だからこそ、「会うだけで元氣になる人になるためには」と考えるようになり、自分自身に目を向けて、自分自身の波動やパワーはどうなのか……というところを追求してきました。そんなふうに過ごしていたら、「こういうものがいいよ」「こういうことを勉強するのがいいよ」と、出会う人も変わってきましたし、世の中にはこんなに元氣な人がいるんだということを教えてもらい、そんな中でCBDオイルとの出会いもありました。
人間の本質は生命力というか、自分自身や相手の生命力を観察することも治療になるし、自分に氣づくことも治療になっているのではないかと思っているんです。
そのことに気が付いたのはいつ頃ですか?
17歳くらいで修行を始めて18歳で治療家になりました。その頃は青森から沖縄まで自転車で旅をしながら、いろんな治療家に会いに行っていて、22歳のときに北アルプスで長期的に治療をしていました。そこは地上3000mのところで、そういう環境の中で治療をしていると精神的なものの大切さに氣が付き、今のスタイルになったのは約10年前です。
大自然というか、そういう環境の中で治療をしていたことも関係しているのでしょうか?
そうですね。そういうところもすごくあったと思いますし、僕の師匠が名古屋大学の教授で、世界で初めて“筋肉のコリ”の研究をした人だったんです。
生きている人のコリがどうなっているかとか、人間の身体はなんで心臓が動いているのかとか、人間はなんで必要な時に必要な人と出会うのかとか、身体のことだけではなく、世の中のいろんなことを教えてもらったんですが、当時は意味不明でした(笑)。いろんなことを教えてもらった中で、「自分の世界をどうしていきたいか、それを決めると来る患者さんが変わる」と言われたんです。
当時は筋肉しか診ていなかった時なので、ひとりにかける時間は短くて、1日に約50人ペースでした。だけど、人の本質が分からなくなって、「何を求めて何を与えたいのだろう」と。師匠からも「ひとりに対して2時間は診ろ!」と言われて、ひとりにかける時間を長くして、料金も10倍近く上げて、もっと寄り添えるスタイルにしたことで、出会う人が変わりました。そうすると、教わることが増えました。その人たちが見ている世界は違うということに氣が付いて、逆に自分が治療されていたことにも氣が付きました。見ている視点や視野は患者さんから教わりましたし、患者さんを喜ばせたいということを考えるようにもなりました。
大きなきっかけがあったというよりは、日々の中での気づきでしたか?
大きなきっかけもけっこうありました。1日50人くらいを診ていた時に、腰を疲労骨折して、3ヶ月も寝たきりになったことがあります。神経もつぶれてしまって下半身麻痺みたいな状態になったんですけど、手術をしないで直すことができたのですが、その時により身体のことを考えるようになったし、こういう痛みがある人にもっと丁寧に診てあげたいと思っていたことにも氣がつけました。
僕がやっているマイオセラピーという治療法は、筋肉(マイオ)の治療という意味があり、この筋肉とは筋硬結(きんこうけつ)と呼ばれる異常な筋のことです。一般的にはコリと呼ばれているのですが、このコリは神経の障害が原因となって起こっています。具体的には背骨を治療しています。
ネコや犬が身体をぶるぶるっとすることがあると思うのですが、あれは背骨を整える、身体を整えるためにしていることなんです。人間も同じで、背骨に振動を与えて背骨から整えていきます。
なぜ背骨なんですか?
例えば、自律神経は胸椎の2番から腰椎の2番にあります。背骨を治療することで、交感神経と副交感神経が整います。
痛いと感じる神経も背骨を通って脳に伝えていて、子宮がんになった場合は腰椎の2番のところにピンポン玉程度のしこりができたりします。だから背骨を治療していると、「こんなことがあったよね」と過去のことも分かるし、「将来はこんなふうに元氣になるよ」「こんな病氣にかかるかもしれない」と、未来のことを診ることができるんです。背中はその人の履歴書と言われているくらい、過去も現在も未来も分かります。
施術を受けている側もそういうことを意識しておくことで、得られるものが変わってくるってことですよね?
そうなんです。身体の仕組みっていうところを知ることが大事。なんとなくCBDオイルを飲んでいる人と、この一滴を大事にして舌下に垂らしながら「身体に染み渡りますように。ありがとう」と思って取り入れている人とでは、不調が解消されるかどうかの問題の前に身体に影響を与えられているかどうか、そこの差が大きく変わってきます。そういう考え方を大事にしている人は身体もすごく元氣で、すごくパワーもあるんですよ。
僕もそのことにだんだんと氣が付いて、「人に元氣に与えられる、与える人になる。治療で与えられる人になるんだ!」とすごく思うようになりました。
やっぱり今は、求める人がすごく多いです。今あることに感謝したり、それを人に与えられるようになるための身体と心は必要になります。それこそ、CBDも意味をしっかり伝えると「深く、よく眠れた」と言われます。逆に意味を伝えないと、「よく分からないけど、眠れたかもしれません」という回答になってしまう。僕としては、しっかりとした意味をどれくらいの人に教えられるかということも大事。
今、意識が持てていない人はどういうことをすると持てるようになりますか?
誰から教えてもらうかが重要だと思います。信頼関係がある人から言われると耳を傾けやすいですよね。そういう意味では、万人に当てはまるような手軽なやり方はなかなかないと思っていて、信頼を作ることがすごく大事な部分だと思っています。
僕も伝える側だと自覚しているので、24時間ご機嫌でいようと心掛けています。例えば、患者さんがいるような場所、スーパーとかに行った時は、笑顔で鼻歌を歌うんです。それでスキップしてたりすると、「先生、なんかいいことがあったの?」と言われます。「僕はいつも元氣なんですよ」と答えるんですが、すると「先生の元氣の秘訣は何?」「なんでそんなに肌がピカピカなの?」と聞かれるんです。「なんでそんなに元氣なの?」と言われることがすごく大事!
自分らしくというか、主体的に生きることが難しかったりしますし、それこそ無意識で過ごしている場合もありますよね。
それはあります。不機嫌な人の周りは、やっぱり不機嫌な人が集まってきますし、ご機嫌な人にはご機嫌な人が集まります。24時間みんながご機嫌でいられたら、この世の中は平和で幸せになるんだと思います。
でも人間は、マイナスな部分も持っているから自分で克服しなくてはいけない部分もあります。だから、精神面がすごく大事になってくるので、そういう時にCBD製品を取り入れて自分を整えること、自分の氣を戻すこと。そういうアイテムに頼りながら、どれくらいご機嫌でいられるか、いられたかということをやっていくと、1日がすごく充実して楽しくなっていくし、人に悪い影響を与えなかったということにもなりますよね。
「CBDオイルのこの一滴で健康になるんだ」と思った瞬間に、脳からエンドロインやセロトニンといった幸せホルモンが出てきます。幸せホルモンで満たされるとそれがパワーとなって人に伝わっていくということもあります。しかも、CBDという成分のことを知れば知るほど神経伝達物質にとってすごくいい働きをすることが分かるので、いい氣持ちで人にすすめることができます。
ありがとうございます! 最後に、治療家・広木さんはどんな未来を目指していますか?
僕としては、もっと自分自身をコントロールしてほしいという氣持ちもありますが、治療でその人に寄り添いながら、元氣に人生を謳歌してほしいと思っています。元氣や幸せを分かち合えるような、そういう社会にするために、そういう風を吹かせようと思っているし、そういう人とつながってより大きな風を吹かせていきたいと思っています。
PROFILE
治療家 JIN(じん)さん
身体の不調改善やパフォーマンス向上を追求する治療家。また、体験や経験したことを統合してアドバイスをする健康アドバイザーでもある。脳、目、歯、筋肉、遺伝子、腸内フローラ、食事、氣、波動、神経など、人間全体を診るオーダーメイド治療が特徴。神経根治療を目指す辻井洋一郎先生によるマイオセラピー、田村知則先生の視覚情報センター眼-心-体-統合、西田文郎先生のSBT脳科学、丸橋全人歯科歯の噛み合わせ、陰山康成院長の医道品川クリニック遺伝子検査、腸内フローラ、日本食事療法士協会など、さまざま治療院、治療法を参照し、提携・協力しながら行っている。
http://jin358.jp/
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