
心地いい暮らしを送るスペシャリストたち Vol.30 TETRO スタイリスト 宗万夏子さん
心地いい暮らしを送るスペシャリストたち 2025.06.23
渋谷・鴬谷町にあるヘアサロン『TETRO』でヘアスタイリストとして活動する、宗万(そうまん)夏子さんが『心地いい暮らしを送るスペシャリスト』に登場。
忙しい毎日を過ごす中で不調を感じてから、働き方や生活習慣を見直したという宗万さん。具体的にどんなことを行ったのでしょうか。現在の心地いい暮らしにつながった事柄を教えていただきました。
睡眠不足は健康にも美容にも影響する

-ヘアスタイリストという宗万さんのお仕事は、接客業でもあり、ひとりひとりの魅力を引き出していくことでもあると思います。お客様が心地よく過ごせるように、自分自身が心地よく働くために意識していることはありますか?
睡眠とストレスのケアを大事にしています。以前は、仕事の予定もプライベートの予定も詰め込んでいたこともあり、睡眠をきちんと取れてない時期がありました。睡眠不足だと美容的にも健康的にもよくないですよね。具体的には、気持ちに余裕がなくなってしまって、お客様の些細な反応に気づけなかったり、一緒に働いている仲間の変化にも気づけなかったりと、私だけではなく、誰にとってもマイナスになってしまうことがわかりました。そう感じて以来、睡眠を大事にしています。
ストレスケアもいい睡眠のためでもあるのですが、「なんか嫌だな」と思ったことがあったら、絶対に解決するようにしています。そうするといい睡眠につながりますし、いつも穏やかな気持ちで過ごすことができます。
-確かに、睡眠は心身のリカバリータイムですよね。睡眠が大切だと気がついて、現在のような暮らしを送るようになったのは何かきっかけがありましたか?
今のライフスタイルは約7年前からになります。それまでは、音楽が好きなのでライブハウスによく行ったり、お酒も好きなので飲みに出かけたりすることも多かったです。そうすると帰宅時間が遅くなってしっかり睡眠をとれていなかったこともあり、ある一定時期から太ったり、花粉症の症状が出たりして、調べてみることにしました。
すると、アルコールが合わない体質だということがわかりました。
-なんと!お酒を飲む時間も楽しんでいたのに……。
私も驚いたのですが、花粉症の症状もアルコールに対する反応でした。本来、睡眠の質が落ちてくると気がつくはずなのですが、あまり重要視にしていなかったこともあって気づけなかったです。
そこからお酒を飲まなくなったことで、すごく眠れるようになり、体型も戻りました。そういう変化を感じると、「やばい生活を送っていたんだ……」と思って、もっとゆっくり過ごせるエリアに引っ越しもしました。
睡眠改善は仕事にもいい変化が生まれた

-生活を変えたことで、メンタルや思考の部分にも変化はありましたか?
ありました!当時は、スタッフともぶつかることがすごく多かったです。若かったからというのもあるかもしれませんが、今考えると人の話を素直に聞けていなかったと思います。身体もしんどかったですし、気持ちの余裕もなかったんだな……と。
生活を変えてからは、小さなストレスにも気がつくようになり、物事がとてもスムーズになりました。「我慢すればいいや」と思っていたことも、それだとどちらにも負担がかかると気がついて、人の話もしっかり聞こう、きちんと話し合おうと。きちんと伝えようと思うと話し方を工夫しますし、いろんな人からアドバイスをもらうようにもなったので、すごく楽になりました。
-お客様との関係にもいい影響がありそうです。
予約数が一気に増えました。やはりお客様に直接触れる仕事ということもあって、変化があるとやっぱり伝わるんだと、改めて実感。特に1:1の接客スタイルということもあって、会話は必然と深いものになっていきますし、いい変化にも、違和感にも気がつきやすくなりました。
-睡眠の質を高めるための具体的なこととして、例えば、寝具を変えるなどがあると思うのですが、宗万さんはどんなことを実践していますか?
湯船には毎日浸かるようにしています。水圧効果と浮力効果でむくみにもアプローチできると聞きましたし、汗を流すとデトックスにもなりますよね。
湯船には友人が作っている入浴剤を入れているのですが、香りはいい睡眠につながるブレンドにしてもらっています。香りは睡眠の2時間前から部屋でも炊くようにしていますし、電気も間接照明だけにして、空間も睡眠モードに切り替えます。
睡眠モードはベッドに入る前から始まる

-徐々に睡眠モードに切り替えていくことが、ストレスケアにもつながっているのですね。
はい。SNSも見ないようにしています。仕事とつながっているツールでもあるので、見てしまうと考えてしまうから、本を読むか、映画を観ます。作品の世界観に入ることで、意識を別のところに持っていくことができるので、そういう時間は大切だと実感しています。
寝る直前には、『CBDロールオン450<チルミント>』など、いくつかロールオンアイテムを持っているので、首筋に塗布しています。CBDアイテムは夜に取り入れることが多いのですが、首が重いと感じた時や疲れを次の日に持ち越してしまった時には朝や日中に取り入れることもあります。むくみが気になっているなど、広範囲に取り入れたい時は『ボタニカルフレグランスバーム UNWIND』などのバームタイプが活躍します。

-香りも重要な役割になっていそうですね。
はい。香りにハマり始めた時、家にレモングラスの精油があって、「すごくいい香り!」と思って夜に取り入れたら、睡眠が浅くなったように感じました。そのことを植物療法や香水を調合している親友に話してみたら、「香りをラベンダーに変えてみて」と言われたので変えたらよく眠れました。それくらい香りの影響を受けているんだと思って、そこからはより香りを大切にしています。
香りの活用やSNS断ちなど、できることから
-香りはダイレクトに感覚に影響を与えると言われているので、思考や気持ちの切り替えには心強い存在ですね。
最近、オンとオフを切り替えるためにも香水を活用するようになりました。私は仕事柄、オンとオフを区切ることが難しいから、友達から「仕事の中でもオンとオフを分けられたらいいよね」とアドバイスをもらって、「確かに!」と。そこから意識し始めたのですが、はじめはあまり上手にできなかったです。その友達に「いい香りないかな?」と相談してみたら、「香水がいいと思うよ」と教えてもらいました。
教えてもらったブランドは限りなく植物性に近い形で作られているし、今の自分に合わせて調合してくれるので、飲酒の有無や生活パターンなどいろいろな角度から細かくカウンセリングされました。天候や気温などでも香りの感じ方が違うから、サンプルを持って帰って雨の日と晴れの日で香って……と、そのすべての工程が目からうろこすぎて、すごく感動しました。

-宗万さんはいろいろと試しながら今のスタイルに辿り着いたと思うのですが、生活を改善したい、よりよくしたいと思っている場合、何から始めてみるのがいいでしょうか?
もし、時間の調整ができる仕事をしている場合は、働き方を見直してみるのがいいと思います。私はもともとヘアメイクの仕事もしていたのですが、その時はとても忙しかったです。どちらの仕事も好きで、楽しかったですが、その一方で「どちらも中途半端になっているかも……」という気持ちがありました。より心地よく働けるのはサロンワークだと思ってから、徐々に今のスタイルに切り替えていったので、働き方が見直せる場合はそこから始めるのがいいと思います。
働き方を見直すのが難しい場合は、香りのアイテムは心強いと思います。落ち着ける香りがあると心の余裕ができますし、そういった意味ではCBDアイテムもいいですよね。気持ちが落ちていたら引き上げてくれるし、逆に落ち着きたい時は落ち着かせてくれます。
あと、SNSを見ない時間を作ること!今は生活から切り離せなくなっていると思うので、映画館で映画を観る、美術館に行くなど、SNSを見ないで過ごせる時間を作ることも心地よさにつながると思います。
PROFILE
宗万夏子さん
TETRO スタイリスト/北海道出身。専門学校エビスビューティカレッジ卒業後、都内の有名ヘアサロンに入社。スタイリストデビューを経て、TETROの一員に。ヘアメイクとしても活躍したのち、現在はサロンワークに注力する。ライフスタイルに寄り添ったヘアを提案し、同世代を中心に女性からの支持を集める。
Instagram @souman_natsuko
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