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心地いい暮らしを送るスペシャリストたち Vol.29 ヴィーガンアスリート 宮島萌さん

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心地いい暮らしを送るスペシャリストたち Vol.29 ヴィーガンアスリート 宮島萌さん

心地いい暮らしを送るスペシャリストたち 2025.04.16

今回の『心地いい暮らしを送るスペシャリスト』は、ヴィーガンアスリートの宮島萌さんをお迎えしました。宮島さんは競技のみならず、普段からヴィーガンなライフスタイルを送り、環境保護団体『沖縄プラントベース&サスティナブルコミュニティU2-4琉球』の代表も務めています。

ヴィーガンアスリートとしての食生活から、ヴィーガンの思想が息づくライフスタイルの中にある心地いい習慣について教えていただきました。

競技に勝つための選択をした

-アスリートとして、ヴィーガンスタイルを選択した理由を教えてください。

当時はスパルタンレースをやっていたのですが、私が所属していた陸上チームのコーチから「競技に勝ちたいんだったら、お肉を食べるのをやめなさい。僕の言っていることが信じられないならNetflixで『ゲームチェンジャー』を見て」と言われました。

すぐに『ゲームチェンジャー』を見てみると、きちんと科学的根拠も示されていたことで納得感があって、チャンピオンになるためには人とは違うことをしてみるのもいいのかもしれないと思い、まずはレースの1ヶ月前からお肉を食べるのをやめてみました。

すると、トレーニングの一環として毎週行っていた1000mの記録会で、毎回数秒ずつタイムがのびていきました。身体がすごく軽くなったのを感じて、走ることに関してはお肉を食べなくても問題ないと。そのままお肉なし生活を続けて迎えたスパルタンレースで優勝できたことで本格的に取り組みたいと考え、ヴィーガンのライフスタイルについてリサーチを始めました。

英語の記事も翻訳機を使って読んで、『ゲームチェンジャー』の栄養ディレクターを務めたTJ Waterfall(ティ-ジェー・ウォーターフォール)氏にもメッセージを送りました。今ではレース前の食事指導をしていただいています。

-すごい行動力ですね!競技記録として成果が出てきたこと以外で、体感したことはありますか?

約4年前から完全ヴィーガンなのですが、マインドがよりすっきりした感覚もあります。肌の調子もいいですし、大会前になると緊張から下痢になりやすかったのですが無縁になりました。

実は、摂食障害に悩んでいた時期がありました。食べるために運動をしていたくらい過食症だったのですが、ヴィーガンに切り替えてからは約9年間悩んでいたことがウソみたいに、食との向き合いも良好になりました。

-競技生活はある意味プレッシャーとの闘いでもあるので、心身への負担もありますよね。

私の場合は、人に合わせてばかりで自分の意見があまり言えなかった性格や東京での生活が合わなかったというのも大きかったです。石垣島出身なので、いろんなカルチャーショックを受けるなかで、自分で自分を攻撃していたというか、いろんなことを抑えていたように思います。

今は、例えば、SNSにアンチコメントが届いても、以前は傷ついていましたが、知ってくれている、見てくれていると受け取れるようになって、私が伝えたいことを広めるためには大事なステップなんだと思えるようになりました。こういうマインドセットもヴィーガンに切り替えてからスムーズに行えています。

タンパク質は豆類・ナッツ・種子から摂取

-近年は、ヴィーガンという選択肢があることが知られてきて、気になっている人も増えているように思います。宮島さんが続けられている理由はどんなところにありますか?

理由は大きくふたつあると思います。ひとつめは、健康・栄養面からです。動物性の食品、特にお肉を食べると身体が炎症することがわかっています。炎症が起きるとリカバリーにも時間がかかりますし、心臓への負担も重たくなり、心臓病のリスクが高まります。実は、身体 だけではなく、脳の炎症も考えられます。そのため、気持ちにも影響が出てくるので、ネガティブになりやすくなる可能性もあります。お肉を食べない代わりに、抗炎症作用や抗酸化作用が期待できるブルーベリーやイチゴなどの色が濃い果物・野菜を食べることで、心身の調子が整っていくのを感じると続けやすくなると思います。

アスリートの視点だと、お肉を食べないことでカロリー摂取が大変になるのですが、例えば、スムージーを作る時は、イチゴとバナナ、プロテインパウダー、豆乳で約300キロカロリーですが、そこにオートミール、ドライフルーツ、ナッツ、チアシード、フラックスシード(亜麻仁)をプラスすると、同じ1杯でも700キロカロリーになります。

そして、やっぱりタンパク質は大事なので、トレーニング後は、『エリクシノール100%オーガニックプレミアムヘンププロテイン』にアミノ酸の一種であるクレアチンを入れたドリンクを飲むようにしています。ヴィーガンの食事は、豆類だけでタンパク質を摂取している人が多いのですが、筋肉を維持するためにはアミノ酸なども必要になるので、ヘンプシードなどのナッツ類を組み合わせることでバランスがよくなります。プロテインパウダーはいろいろありますが、なかには科学的な味が気になるタイプも……。その点、『エリクシノール100%オーガニックプレミアムヘンププロテイン』は100%オーガニックで安心だし、味もおいしいです。

もうひとつは、ヴィーガンについて調べていくなかで、動物や環境が苦しんでいることを知りました。自分ばかりに焦点を当てるのではなくて、動物や環境のことを考えることで自分の問題がちっぽけに感じて解放され 、前向きになれた感覚があったことも大きかったです。

ヴィーガンの知識や情報をシェアしたい

-インタビュー中もハッピーなエネルギーを感じますし、宮島さんとってはヴィーガンなライフスタイルが心地いい暮らしになっているのですね。

はい!心地いい暮らしという意味では、睡眠も大切だと思っています。私の場合は9時間半の睡眠時間が必要なので、海外でのレースの時でも、瞑想や朝起きた時に飲むレモンを入れた白湯など、朝と夜のルーティンをいつも通り行い、いい睡眠につながるように意識しています。

寝る前は携帯を見ないようにしようと思っていても見てしまうことがあるので、そういう時は、吸うタイプのCBDを取り入れて思考も気持ちも落ち着かせてから寝るようにしています。

-ヴィーガンアスリートとして競技人生を長く続けることももちろんですが、どこを目指していますか?

今は、ファンクショナルトレーニングとランニングを組みあせたフィットネスレースのHYROX(ハイロックス)という競技をしています。現在はアジアTOP10なので、3~5年以内の目標としては、アジア優勝をして世界でも通用できるタイムを出していきたいと考えています。HYROXは今後、オリンピック種目にもなっていくような競技なので、注目してください!

そして、引き続き、ヴィーガンなライフスタイルを日本のみなさんにシェアしていきたいです。ヴィーガンの食事は、長生きやアンチエイジングなどにもいいので、私が得た知識や情報がみなさんの心と身体の健康につながるように届けるために、もっとアクティブに頑張っていきたいと思っています。

PROFILE
宮島萌さん
ヴィーガンアスリート/沖縄県石垣市出身。中学、高校の駅伝で全国大会に出場。 2021年に開催されたスパルタンレース(障害物レース)では、18~24歳の部で優勝を飾る。現在は、ファンクショナルトレーニングとランニングを組みあせたフィットネスレースHYROX(ハイロックス)のwomen open Asia Top10(age25-29)。環境保護団体『沖縄プラントベース&サスティナブルコミュニティU2-4琉球』の代表でもある。
Instagram @moemiyajima.oki