混沌さから調和につながっていく

惑星の動きから見た大きなテーマは、【多様性と調和】です。特に、個性の際立ちやひとりひとりが望んでいることを実現させたいという思いや自立心が強くなってきます。

実は、2024年にも見られた流れです。いろんな価値観が出てきて、自分の意見を発言できるようになり、それぞれの場所で活動することも可能になってきたと思います。例えば、芸能人が所属事務所から独立しても変わらずに活躍を続けられるようになったのも、多様性のひとつの動きです。だからこそ、混沌さも感じていると思いますが、そこから徐々に調和が生まれていきます。

その流れを強く感じられるようになるのは、惑星が魚座に集中する3月の新月から。そして、同時に「これをすることでみんながよくなる」「多くの人が喜んでくれる」というような博愛の気持ちも強くなっていきます。

このような2025年の動きを象徴する存在が、エリカという花です。「孤独」「寂しさ」という言葉がありますが、寒冷地でもひとりでも咲き続けるエリカの姿からきています。そして、厳しい環境でも耐えるその姿は、「強さ」と「美しさ」を持ち合わせています。また、多様な色彩と小さな花が集まるエリカの姿は「博愛」を象徴としており、2025年のテーマである多様性と調和を体現しています。

自分と向き合うことはとても重要になります。それはある意味、孤独な道を行くことともいえます。それぞれの道を極めていきたい、それぞれの才能を活かしていきたいと思った時、そこは誰も理解できない領域。なので、自己探求を楽しむ、自己探求するための勇気を持つ、孤独を楽しむということが大切です。

孤独との向き合いも自分に適した方法で

周りを見すぎると、孤独を感じやすいと思います。また、孤独をネガティブに感じてしまう場合も、周りを意識しすぎて比べているのではないでしょうか。例えば、SNSは楽しさをもたらしてくれる一方で、孤独を強めてしまう側面もあると思います。もし、ネガティブのほうに意識が向いていると思った時は、SNSを見ないようにすることも対処になります。ただ、孤独を感じても「そういうものだよね」と、ネガティブに傾いていなければ問題ありません。必要とされていない、役に立てていないと思うと、寂しさや孤独を感じてしまいます。

そして、自分が平和で幸せにいられることに意識を向けるという心掛けも重要です。

僕は、ギターを弾いたり、音楽を聞いたり、マントラ瞑想をすることもあります。今はひとりで過ごす時間も好きになりましたが、自分自身と向き合うことができていなかった時期はひとりが怖い、寂しいという感覚はあったように思います。漠然と、ひとり＝寂しい、孤独という、ある種のフォーマットが存在していたような感じです。そういう時は意識も外に向きがちでした。

僕が孤独を怖くないと思うようになったのは、自分自身に与えられたすべてを受け入れて愛する努力、そして自己中心的にならずに誰かの役に立つことを考えるようになれたからです。自分にできる範囲で愛を分け与えることを考え、自分自身ができる専門性を磨きました。私たちの根底には絶対的な愛が存在します。孤独を感じても、孤独ではないというか……。理解してもらおう、わかってほしい、理解してもらえない、わかってもらえないと求めると孤独は強まります。

自分との向き合いに慣れない時は、いろいろと思うこともあると思います。慣れるまでは根底にある愛の源泉に意識を向けられないかもしれませんが、心の奥深くで愛を瞑想することを続けてみてください。それは料理をしてる時も、仕事をしている時も、友達や家族とお話をしている時も、思いやりを持って、愛情を込めて、見返りを求めず、心の奥にある愛を目覚めさせてください。

愛を分け与えること、愛の循環を瞑想することは、2025年のテーマでもある調和につながる部分で、ひとりでもひとりではないと感じられる。言葉で理解するよりも感覚的にそう思うまでは、くじけずに向き合い続けてほしいです。孤独の解消法も多様だからこそ、自分にあった方法を見つけ出す努力も大事です。惑わされることなく、信念をもって道を究める。孤独ではなく、孤高であれ。なかなか理解されなくても、才能を活かし、愛を分け与えることをイメージしてみてください。

変化が起こるからこそ、内側に意識を向ける

究極的にはそうです。本当のありのままを探しに行く感覚。ただ、「ありのままがいい」と言っていても、孤独をネガティブに感じているのなら、それはありのままでいられていないといえます。

インド占星術をしていると、みんな個性があって、それぞれに才能が与えられています。誰かになりたいと思ってもなれないわけですから、そういった意味でも自分を極めていくしかないんです。だからこそ、自分の中でどう感じるか、心でどう捉えるかが大事です。また、「これはすごくピュアだよね」と自分が純粋でいられる場所に行きたいと思う気持ちも強くなると思います。

はい。少しずつではありますが、その動きは起きていると感じています。例えば、若手経営者から「社員をマネージメントしたくない」という話を聞く機会がありました。その言葉には、それぞれの個性を活かして、それぞれのフィールドで、それぞれの役割を担ってくれれば、個が調和して会社は成り立つという考えが反映されていると感じます。まさに、多様性と調和です。

組織の中で働いている場合でも、自分の力量を理解することは重要です。自分のできる範囲できない範囲を明確にしておかないと苦しむと思います。たとえ求められたとしても、自分の能力以上のことはやろうとしてもできませんよね。

もちろん、頑張り時はあると思いますし、できないことにもチャレンジすることはスキルアップにつながるかもしれません。それが組織の中で働く難しさでもあるからこそ、自分との向き合い、自己分析をやってほしいと思います。自分の役割、立ち位置、力量、能力などを、エビデンスという意味合いで理解しておくことは有効です。仕事との向き合い方にも変化が出てくると思います。

はい。もしかしたら、1年を通してさまざまな課題と向き合うことにもなるかもしれません。

惑星の動きを見ると、上半期に大きく変化する可能性があります。混沌としてるようで、新たな調和が生まれてる時期です。そういう時はいろんな課題が出てきやすくなり、その向き合いによってその先の見え方が変わってきます。

変化しているということは安定しないともいえるので、目に見えない精神的な部分、自分の内側に意識を向けるようになる機会も増えてくると思います。だからこそ、個が際立つようになり、その多様性の先に自然と調和が広がっていきます。

PROFILE
インド占星術師 JYOTIRMAYA / ARAKI
Jyotish（インド占星術）のリーディングセッションを受け、自分の才能、タイミング、仕事の向き不向きが明確になり、心も思考も霧が晴れたかのように、自分の進むべき道が明確になった体験をきっかけにインド占星術家の道へ。インド出身でヴェーダを護り受継ぐ、パンディット家系 ヒンドゥー神官でインド占星術家でもある師より、Jyotishを学ぶ。現在は、インド占星術を基に、ライフアドバイスやカウンセリング、インド占星術講座を行っている。Zoomで行うオンラインセッションも人気。
https://jyotirmaya.jp/